ペロブスカイト太陽電池の特徴は「曲げられる」「軽くて薄い」「低コスト」です。
上記の特徴によりさまざまなものに太陽電池を取り付けることができます。
「曲げられる」ということは自動車などの流線形のものにも貼り付けられますし衣装などにも貼り付けられます。
重さはシリコン太陽電池が62.5g/Wですがペロブスカイト太陽電池は2.5g/W以下なので約25分の1しかありません。
厚さはシリコン太陽電池が約30~40mmであるのに対しペロブスカイト太陽電池は約31μm(0.031mm)と約100分の1以下という軽さです。
「軽くて薄い」ので建物の窓や壁などに取り付けられますし、軽量を求められるドローンなどにも取り付けられます。
「低コスト」についてですが製造コストは開発が進んで量産されるようになればシリコン太陽電池の5分の1~3分の1程度になると見込まれています。
ペロブスカイト太陽電池は塗布や印刷技術で量産が可能になるため製造費用が抑えられますし非常に薄いので材料費もかかりません。
レアメタルを使用しないことも理由のうちです。
軽量ということは輸送コストも抑えられます。
エネルギー変換効率も研究が進んだことにより1㎝角で23%を実現しています。
これはシリコン太陽電池の変換効率14~20%に匹敵する変換効率です。
さらに弱い光でも発電できるので朝夕時間帯や曇りや雨天時でも発電できます。
室内のLED照明でも発電できます。
タンデム太陽電池としての活用
ペロブスカイト太陽電池は「タンデム太陽電池」としても活用できます。
タンデム太陽電池とは複数の異なる太陽電池を組み合わせた太陽電池のことを言います。
注目されているのがシリコン太陽電池とペロブスカイト太陽電池のタンデム太陽電池です。
ペロブスカイト太陽電池は光透過性があるため波長の短い光はペロブスカイト層で吸収し、波長の長い光はシリコン層で吸収させることにより太陽光を無駄なく吸収することができ30%以上の変換効率が実現可能なのです。
ペロブスカイト太陽電池のデメリット
ペロブスカイト太陽電池にもデメリットがあります。
シリコン太陽電池の耐用年数は約20年ですが、ペロブスカイト太陽電池は開発が進んではいますが約10年です。
ペロブスカイト太陽電池は赤外線や紫外線に弱く湿気にも弱いため寿命が短いです。
安全性に課題があります。
ペロブスカイト太陽電池の主な原料である「ヨウ化鉛」や「ヨウ化メチル」は人体に対して有害性があるため安全性に問題があります。
実用化は2025年ごろと言われています。
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