FX取引において利益を最大化するためには、トレンド相場を見極めてその流れに乗ることが重要です。
しかし注文を入れるタイミングや決済するタイミングなどの判断はとても難しい。
そこでFXトレーダーの間で注目されているのが「ピラミッディング」という手法です。
ピラミッディング手法は最初に保有したポジションの含み益が増えていくにつれて、徐々にポジションを増やしていくというもので、トレンド相場で爆発的な利益を狙うことができます。
FXのトレードでピラミッディング手法のやり方とコツ、メリットとデメリットについて初心者にも分かりやすく解説していきます。
FXのトレードでピラミッディング手法のやり方とコツ
FXのトレードでピラミッディング手法を行うには5つのステップを踏みます。
- トレンド相場を見つける
- トレンドの方向にエントリーする
- 直近の高値・安値ブレイクでポジションを追加する
- ポジション追加とともに損切りラインを移動する
- トレンドが転換したら利確する
それぞれのステップについて詳しく見ていきます。
1. トレンド相場を見つける
まず最初に、現在のチャートを見て「上昇トレンド」か「下落トレンド」かを見極める必要があります。
トレンド相場は価格が一方向に連続して高値や安値を更新していく状態です。
チャート上では価格が一定の角度で傾斜していることが多く見られます。
トレンド相場を見つける方法はいくつかありますが、ここでは移動平均線(MA)というテクニカル指標を使ってみましょう。
「移動平均線」とは過去の一定期間の平均価格をプロットした線のことで価格の動きを滑らかにしてトレンドの方向や強さを把握するのに役立ちます。
移動平均線は複数設定することができますが、ここでは3本(5日MA, 25日MA, 75日MA)を使ってみます。
これらの移動平均線が同じ方向に傾斜しており、かつ価格が移動平均線よりも上(下)にある場合は、上昇(下落)トレンドと判断できます。
2. トレンドの方向にエントリーする
トレンド相場が見つかったらその方向にエントリーします。
上昇トレンドなら買い、下落トレンドなら売りで注文を入れます。
エントリーのタイミングは価格が移動平均線を上抜け(下抜け)したときや、直近の高値(安値)をブレイクしたときなどが有効です。
最初のエントリーは打診の意味も含めてロット数を小さめに設定しましょう。
例えば自分の資金に対して1%以下のリスクでエントリーするなどです。
またエントリーと同時に損切りライン(ストップロス注文)も設定しておきましょう。
損切りラインは移動平均線や直近の安値(高値)などを参考に設定しましょう。
3. 直近の高値・安値ブレイクでポジションを追加する
エントリー後は価格が想定通りに動いて含み益が増えていくかどうかを見守ります。
含み益が増えていくのであればポジションを追加していきます。
ポジションを追加するタイミングは直近の高値(安値)をブレイクしたときが有効です。
ポジションを追加する際は最初のエントリーよりもロット数を小さくしていきます。
例えば最初のエントリーが1ロットだったら、次のエントリーは0.5ロット、その次は0.25ロットという感じです。
この注文の仕方の場合、天井(底)に向かってロット数が小さくなっていくので、損失リスクを抑えることができます。
4. ポジション追加とともに損切りラインを移動する
ポジションを追加するたびに損切りラインも移動させていきます。
損切りラインは最初のエントリーよりも有利な位置に移動させましょう。
例えば、買いポジシションの場合は損切りラインを直近の安値よりも上に移動させます。
これにより含み益がある状態でポジションを保持できるようになります。
5. トレンドが転換したら利確する
最後にトレンドが転換したら利確します。
トレンドが転換したと判断する方法はいくつかありますが、ここでは直近の安値(高値)を上抜け(下抜け)したときや、移動平均線を上抜け(下抜け)したときなどが有効です。
FXのトレードでピラミッディング手法を行うメリットとデメリット
FXでピラミッディングを行うメリットは以下のようなものがあります。
- トレンド相場で爆発的な利益を狙える
- リスクを分散できる
- 証拠金を圧迫しない
一方で、ピラミッディングを行うデメリットは以下のようなものがあります。
- トレンド相場でしか使えない
- ポジション追加と決済のタイミングが難しい
- 資金管理が重要
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット1:トレンド相場で爆発的な利益を狙える
ピラミッディングの最大のメリットは、トレンド相場で爆発的な利益を狙えることです。
一度のトレードで複数回ポジションを追加することで利益を効率的に積み上げることができます。
例えば、1ドル=100円から110円まで10円上昇した場合を考えてみましょう。
最初に1ロット(10万通貨)買ってそのまま保持していたら10万円の利益になります。
それをピラミッディング手法を使って途中で2回ポジションを追加したらどうなるでしょうか?
以下の表は最初に1ロット買ってから5円ごとに0.5ロットずつ買い増しした場合の例です。
エントリー価格 | ポジションサイズ | 利益 |
---|---|---|
100円 | 1ロット | 10万円 |
105円 | 0.5ロット | 2.5万円 |
110円 | 0.5ロット | 0円 |
合計 | 2ロット | 12.5万円 |
このようにピラミッディング手法を使うと同じ値幅でも利益を増やすことができます。
もちろんポジションを追加する回数やタイミングによって利益は変わりますが、トレンドが長く続くほど効果は絶大です。
メリット2:リスクを分散できる
ピラミッディング手法のもう一つのメリットはリスクを分散できることです。
最初のエントリー時にロット数を小さくしておくことで想定外の値動きに対して損失を抑えることができます。
また、ポジションを追加する際には含み益がある状態で行うことで証拠金を圧迫することなくポジションを増やすことができます。
さらに損切りラインを移動させることで損失リスクを限定することができます。
メリット3:証拠金を圧迫しない
ピラミッディング手法のもう一つのメリットは証拠金を圧迫しないことです。
ピラミッディング手法ではポジションを追加する際には含み益がある状態で行うため、証拠金維持率が低下することはありません。
また、ポジションを追加する際にはロット数を小さくしていくことで証拠金の消費量も抑えることができます。
これにより、少額の資金でもピラミッディング手法を行うことが可能です。
デメリット1:トレンド相場でしか使えない
ピラミッディング手法のデメリットの一つはトレンド相場でしか使えないことです。
トレンド相場とは価格が一方向に連続して高値や安値を更新していく状態です。
しかしFX市場では常にトレンド相場が続くわけではありません。
実際にはトレンド相場とレンジ相場(価格が一定の範囲内で上下する状態)が入れ替わりながら発生します。
レンジ相場では価格が上下に振れるため、ピラミッディング手法では逆行して損失を出す可能性が高くなります。
そのためピラミッディング手法を行う前にはトレンド相場かレンジ相場かを判断する必要があります。
FX相場のおよそ8割がレンジ相場と言われています。
残り2割のトレンド相場の発生をなるべく早く見つけることが重要であり爆益につながります。
デメリット2:ポジション追加と決済のタイミングが難しい
ピラミッディング手法のデメリットのもう一つはポジション追加と決済のタイミングが難しいことです。
ポジション追加と決済のタイミングを間違えると利益を逃したり損失を拡大したりする可能性があります。
ポジション追加のタイミングは直近の高値(安値)をブレイクしたときが有効です。
しかし、ブレイクした後に価格が反転してしまう場合もあります。
このような場合は損切りラインを設定しておくことで損失を抑えることができます。
決済のタイミングはトレンドが転換したときです。
トレンドが転換したと判断する方法はいくつかありますが、ここでは直近の安値(高値)を上抜け(下抜け)したときや、移動平均線を上抜け(下抜け)したときなどが有効です。
しかしこれらのサインも必ずしも正確ではありません。
価格が一時的に反発(反落)してもトレンドが再開する場合もあります。
このような場合は利確してしまったことで爆益のチャンスを逃してしまうことになります。
ポジション追加と決済のタイミングを正確に判断するためには、チャート分析の知識や経験が必要です。
また自分で決めたのトレードルールや資金管理をしっかりと設定し徹底することも重要です。
デメリット3:資金管理が重要
ピラミッディング手法のデメリットのもう一つは資金管理が重要であることです。
ピラミッディング手法ではポジションを追加することで利益を増やすことができますが、同時にリスクも増えることになります。
例えば、最初に1ロット買ってから5円ごとに0.5ロットずつ買い増しした場合を考えてみましょう。
以下の表は、最初に1ドル=100円で買ってから110円まで10円上昇した場合の例です。
エントリー価格 | ポジションサイズ | 利益 |
---|---|---|
100円 | 1ロット | 10万円 |
105円 | 0.5ロット | 2.5万円 |
110円 | 0.5ロット | 0円 |
合計 | 2ロット | 12.5万円 |
この場合12.5万円の利益を得ることができます。
しかし逆に最初に1ドル=100円で売ってから90円まで10円下落した場合はどうなるでしょうか?
以下の表はその場合の例です。
エントリー価格 | ポジションサイズ | 損失 |
---|---|---|
100円 | 1ロット | -10万円 |
95円 | 0.5ロット | -7.5万円 |
90円 | 0.5ロット | -10万円 |
合計 | 2ロット | -27.5万円 |
この場合27.5万円の損失を出すことになります。
つまりピラミッディング手法ではポジションを追加することで利益が増える分だけ損失も増えることになります。
そのため、ピラミッディング手法を行う際には資金管理が重要です。
資金管理とは自分の資金に対してどれだけのリスクを取るかを決めることです。
例えば自分の資金に対して1%以下のリスクでエントリーするというようにします。
資金管理をすることで一度のトレードで大きな損失を出すことを防ぎ、長期的に利益を積み上げることができます。
資金管理の方法はいくつかありますが、ここでは次のような方法をおすすめします。
- 最初のエントリー時に自分の資金に対して1%以下のリスクでエントリーする
- ポジション追加時には最初のエントリーよりもロット数を小さくする
- ポジション追加時には損切りラインを移動させる
- ポジション追加の回数やタイミングを事前に決めておく
FXでピラミッディング手法を行うことのまとめ
FXでピラミッディング手法を行う方法とメリットとデメリットについて解説しました。
ピラミッディング手法はトレンド相場で爆発的な利益を狙える手法ですが、ポジション追加と決済のタイミングや資金管理が難しい手法でもあります。
ピラミッディングを成功させるためにはチャート分析の知識や経験だけでなく、自分のトレードルールや資金管理をしっかりと設定しておくことが重要です。
またピラミッディング手法に向いているFX会社を選ぶことも大切です。
FX会社選びにおいては以下のようなポイントに注意して選んでください。
- スプレッドが狭い
- スワップポイントが高い
- レバレッジが高い
- 注文執行が早い
- サービスやサポートが充実している
以上のようにFXでピラミッディングを行うためにはFX会社選びも重要です。
自分のトレードスタイルや目的に合ったFX会社を選ぶことでより効果的なピラミッディングを行うことができます。
FXのトレードでピラミッディング手法を試すのであれば極少額から注文できるFX会社がいいと思います。
複数のポジションでピラミッドを形成するのですから多くのポジションを持つことになります。
1つのポジションに必要な証拠金が大きいとピラミッドを作れません。
極少額から取り引きができるXMのマイクロ口座がおススメです。
最小単位が10通貨なので、例えば1ドル=150円の場合、150円×10通貨=最小取り引き価格1,500円で注文が行えます。
さらにXMの最大レバレッジは1000倍なので、1,500円を1000で割った金額=必要証拠金1.5円と極少額なので多くのポジションを持つことが可能になります。
ピラミッディング手法を試すにはもってこいのFX会社だと思います。
FXでピラミッディング手法を試してみたいと思ったのでしたらこの記事を参考にしてみてください。
トレンド相場を見極めてその流れに乗ることができれば、FXで爆益を狙うことができるでしょう。
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