まず最初に大衆心理とはどういものなのか知らなければなりません。
大衆心理とはその場の雰囲気や周囲の意見に流され合理的な判断を行わなくなる心理のことです。
特に日本人は大衆心理に流されやすいと言われています。
大衆心理は集団心理、群集心理とも言います。
大衆心理のわかりやすい例として、新型コロナウイルスの流行により起こった一時の「マスク不足」が挙げられます。
マスクをすれば感染予防になるという報道からマスクが買われ在庫不足になりました。
マスクが在庫不足になっているという報道を見て、「みんな買っているのか。自分ももっと買っておかなければ。」と思い日本中の人がマスク買いに走りました。
その結果、日本中のお店からマスクが消えました。
需要と供給のバランスが崩れたマスクは一気に値上がりしました。
それでもマスクは売れました。
家にはまだ予備のマスクがあるにも関わらず、予備のマスクが無くなることを恐れて予備の予備として買っていたのです。
それが今はどうですか?
お店にはコロナ渦以前の価格にまで戻ったマスクが大量に並んでいます。
今、1箱50枚入りの使い捨てマスクを5,000円も出して買いますか?
1,000円でも高いと感じて買わないのに。
でもマスク不足のあのときは5,000円でも買ったのです。
「みんながマスクを買っているから自分も買う」
これが大衆心理です。
FXにおける大衆心理
為替レートはどうやって動くのか。
多くの人が上がると思えば上がり、多くの人が下がると思えば下がります。
例えば日本で大きな地震が起こったとします。
大きな地震により日本経済に悪い影響が及ぶと多くの人が思ったとします。
円の価値は下がると考え円を売る。
その結果、円安になり米ドル/円は値上がりします。
(円安はつまり米ドル高、日本の円に対してアメリカのドルの価値が上がる)
しかし理由もなく為替レートがどちらか一方に動くこともあります。
膠着状態が続く相場の時に起こりやすく、少しの値動きに多くのトレーダーが乗っかることで少し大きな動きが生まれます。
理由のない相場の動きはやがて元の値に戻っていきます。
みんなが「円」を買えば円高になるのだからみんなと同じ行動をとっていれば利益が得られるのでは?
現実は違います。
多くのトレーダーは損をし、一部のトレーダーのみが利益を得ています。
一部のトレーダーの中心にはヘッジファンドがいます。
なぜヘッジファンドが勝つのか?
それは圧倒的な資金力の違いに寄るものです。
個人トレーダーが束になってもヘッジファンドの資金力には遠く及びません。
ヘッジファンドなどはその莫大な資金力を活かし為替を一時的に自分たちが有利な方向へ動かすことができます。
エントリーした途端に為替相場が急に反転した。
そんな経験はありませんか?
ヘッジファンドなどは大衆をカモにして利益を上げています。
例えば、大衆が「買い」のタイミングで注文を入れたところで大量の「売り」の注文を入れます。
大衆は「なぜ上がらないのか?」と不安になります。
さらに大量の「売り」の注文を入れます。
価格が下がりました。
大衆は損切りの「売り」の注文を行ったり、ロスカットにより「売り」の注文が行われます。
さらに相場が下がります。
相場が下がるということはヘッジファンドの利益が上がるということです。
利益が出て頃合いをみて決済を行います。
決済による大量の「買い」により相場は元の価格に戻っていくのです。
テクニカルチャートなどでエントリーのシグナルのみに頼ってトレードするということは「大衆心理の中にいる」ことになります。
ヘッジファンドなどはこれらの動きの逆手をとって罠を仕掛け「大衆心理を利用して狩る」のです。
FXでは異端児であれ
「大衆は常に間違っている」という言葉があります。
「間違っている」とは一体何が間違っているのでしょうか?
それは「無知」であることです。
ヘッジファンドに狩られることを知っていれば起こさなかった行動もあるでしょう。
「知らない」ままでFXのトレードを行うこと自体が間違っているのです。
情報はとても大切です。
それもなるべく新鮮な情報が。
「損切りができない」克服は最低条件
FXの勉強をすれば必ず出てくる「損切りが大事」という言葉。
多くのトレーダーは「コツコツドカン」でやられます。
コツコツと少ない利益を積み重ねたものを一度の負けでドカンと失う。
早く損切りができていれば最小限の損失で済んだのに。
一度「コツコツドカン」を経験すると「早めの損切り」を行うようになります。
しかし「自分が損切りしたら相場が急に反転した」なんてことが多々起こります。
「なんだ、損切りしなければ損しなかったのに。」
損切りせずにもう少し待てばいいという思考に変わってきます。
何度か成功すると「損切りしないほうがうまくいく」と勘違いします。
そしてドカンと大きな損失を食らうのです。
負け組のトレーダーの思考の中心には欲と恐怖があります。
欲は判断を鈍らせます。
しかし、どの部分が「欲」になるのか判断が付かないという人も多いようです。
あなたは「どんな相場でも利益を上げたい」と思い頻繁にトレードしていませんか?
現在がトレンド相場でもレンジ相場でもお構いなしにエントリーしようと考えていませんか?
多くの利益を上げようとする「欲」が存在します。
恐怖は負けることで根付きます。
FXで一度負けると恐怖により微細の利益でも決済しようと考えます。
少なすぎる利益をコツコツ増やしても一度の損切りで失いかねません。
コツコツ努力した時間までもが無駄になってしまうのです。
ただ、トレードの経験を積み重ねるという意味では無駄ではありません。
天底狙いを好む傾向がある
天井または底と思われるポイントでエントリーしていませんか?
「たぶん今、底を打ったから買いだ」
「ここまで下がったのだからこれ以上は下がらないだろう」
反転するポイントを探してエントリーしようとします。
これはトレンドに逆らったトレードです。
FXで勝ち組は「トレンドに乗っかったトレード(順張り)」を好む傾向にあります。
考え方が真逆です。
負け組はある程度トレンドが続くと「そろそろ下がるだろう」と考えます。
明確なシグナルが出ていないのに「値頃感」から判断してしまうのです。
「ここまで上昇したのだからそろそろ下がる」
その考えの根拠は何ですか?
天井や底を好むということは逆張りの思考です。
まずは順張りの思考でトレードできるように勉強しましょう。
勉強だけでは一向にトレードは上達しません。
少額でも実戦でトレードし経験を積むことはとても大切なことです。
ゼロカット+レバレッジ1000倍の最強組み合わせはFXのトレードを勝利に導く剣と盾。
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