レンジ相場とは為替レートが上がったり下がったりを繰り返し方向性に欠け、どちらに向かうのかわからない状態のことを言います。
チャートを見るとジグザグな動きをしています。
どこでエントリーしていいのかわからないようなレンジ相場が日本人トレーダーは好きです。
なぜ好きなのか?本当に好きなのか?
FXではトレンドに乗っかってトレードすることが望ましいと言われています。
専門雑誌などではFXのトレードは「順張り」を推奨しています。
「順張り」はリスクの少ないトレードです。
例えば上昇トレンド中の場合、「買い」で注文を入れることを順張りといいます。
徐々に値が上がっている流れに乗ってトレードするので急激なトレンド変換がなければ大きな利益につながります。
FXで一番重要なのが「リスク管理」です。
リスクを管理できないトレーダーは損失を出しFXの世界から退場しています。
日本人トレーダーは「順張り」でのトレードが苦手だと言われています。
日本人トレーダーの多くは「逆張り」でトレードしています。
日本人トレーダーは為替レートが上がると「上がりすぎたからそろそろ下がるだろう」と考え、「売り」で注文を入れます。
「そろそろここが天井」と考え注文を入れます。
下がってきたら「そろそろここが底だ」と考え決済します。
トレンドが発生している相場の場合、日本人が考えている「天井」の予想の多くは外れます。
「値ごろ感」でトレードしてしまうのです。
本来ならば天井や底の判断には理由が必要です。
値ごろ感でトレードしているということは自分の勘でトレードしているのと同じなのでギャンブルトレードに近い注文の仕方です。
日本人トレーダーは順張りが苦手です。
それは少しでも含み益が発生すると利益を逃したくないからかすぐに決済したがるからです。
1回のトレードは少ない利益(微益)ですがトレード回数を増やして微益を積み重ねるトレードを好みます。
トレンドが発生していることを頭では理解しているのに「上がりすぎたからそろそろ下がる」と感じ「売り」で注文してしまうトレーダーが多く見受けられます。
しかし強いトレンド相場には「上がりすぎ」の概念がないのか相場は一気に加速していきます。
その結果、損失は膨らむばかり。
「損切り」も苦手なので含み損が膨らんでいき、最後には「ロスカット」。
そしてFXから退場。
レンジ相場の場合は、ちょっと様子が変わります。
「上がりすぎだからそろそろ下がる」
そう考えていると実際に相場も下がりだします。
「下げも一段落したからそろそろ上がるかな」
そう考えていると実際に相場も上がりだします。
ちょうど「逆張り」のトレードがうまくハマって利益を上げることができます。
逆張りがうまくハマり利益を獲得し、「自分はFXに向いている」と勘違いを起こします。
気が大きくなるとロット数が増えます。
ロット数が増えれば利益も比例して増えます。
レンジ相場はいつまでも続くものではありません。
いつか「レンジブレイク」が起こり、トレンドが発生します。
このとき、せっせと稼いだ利益は「損切り」が苦手なため一発で失います。
レンジ相場が好きで結果が出ている日本人トレーダーは「レンジブレイク」で資金を失わないためにも「逆指値」を入れ「損切り」が確実に実行できる状態を作るべきです。
そして「トレンド相場」に入ったらトレードを控えます。
自分の得意な相場で戦い、苦手な相場には手を出してはいけません。
「自分の得意な相場になるまで待つこと」
これができない日本人トレーダーはとても多いです。
FXのトレードは「売り」と「買い」のどちらのほうがいい?相場の7割を占めると言われるレンジ相場の処世術
ちょっとトレードの仕方を変更してみる
「逆張り」のトレードはトレンドが発生したときのリスクが高まります。
リスクを抑えるため「順張り」のトレードに変えてみます。
チャートに「単純移動平均線」と「ボリンジャーバンド」を表示します。
例えばローソク足が上に伸びている場合、単純移動平均線に達したところで「買い」の注文を入れ、ボリンジャーバンドに触れたところで「決済」します。
損切りはボリンジャーバンドの下のラインに触れたところで行うようにします。
この方法ならば「順張り」のトレードになり、注文も決済も損切りもチャートで目に見えるので実行しやすいと思います。
利益は逆張りのトレードよりも少なくなりますがリスクは低くなるので長くFXトレーダーで居られると思います。
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